開催月日:2024年8月29日(木) 13:30~15:30の予定(13:00~受付開始)
講師:釜口邑江さん(新ハイキングクラブ会員・元エーデルワイスクラブ会長)
場所:板橋区ハイライフプラザ
定員:28名
受講料:700円(当日受付でお支払いください)
今回は、「エーデルワイスクラブ」で長い間会の運営に携わり、会長として尽力されました。釜口邑江さんです。前半は持参して頂きました資料を基に、高校生に戻った気分で生物の基礎を勉強しました。
1 世界のバイオーム
ある地域に生育している植物の集まりを植生という。植生とそこに住む動物を含めた生物の集まりをバイオームといいます。
植生は年降水量と年平均気温など自然環境の影響を受け、気温と降水量が確保された森林、年降水量が少ない草原(サバンナとステップ)、更に年降水量が少なく気温が高い又は低いと荒原(砂漠、ツンドラ)と分類されます。
2 日本のバイオーム
日本の場合、どの地域であっても降水量は十分にあり、北半球に位置した南北長い国土を持っています。北(高緯度)ほど気温は低く、南(低緯度)ほど気温が高くなる。南北ではっきりと水平分布が確認できます。
亜寒帯 針葉樹林 (エゾマツ、トドマツ)
冷温帯 夏緑樹林 (ブナ、ミズナラ)
暖温帯 照葉樹林 (アラカシ,楠木、タブノキ、ヤブツバキ,スダジイ)
亜熱帯 亜熱帯多雨林 (ガジュマル,へゴ)
標高が100m高くなると気温は約0.5〜0.6C下がる。そのため標高によってバイオームが異なります。これを垂直分布といいます。
丘陵帯 照葉樹林 (スタジイ,アラカシ、クスノキ、タブノキ,ヤブツバキ)
山丘陵帯 夏緑樹林 (ブナ、ミズナラ)
亜高山帯 針葉樹林 (シラビソ、コメツガ、トウヒ)
高山帯 高山草原 (ハイマツ、コマクサ、)
本州中部の山岳地帯では、おおよそ700mまでが丘陵帯、標高700m〜1500mお山地帯、標高1500m〜2500mは亜高山地帯と呼ばれており、標高2500m以上は高山帯になります。北海道では1000mくらいが森林限界になります。
3 花の百名山神津島を歩く
東京から南に178km伊豆七島の神津島は「神々が集う島」という島名の由来のとおり、神話がたくさんあり神秘的な島である。
白砂の浜辺を見下ろす標高572mの天上山、台地状の山頂には洋上の山ならでの独特の植物群が育っている。一年を通して花の絶えることのない山です。
七つの池、不動池の入り口には鳥居,中洲には龍神が祭られている。
天上山ならでの白砂に赤いオオシマツツジ(タテ科島全域で観ることができる朱,濃紅、紅紫桃色 花期4月〜6月)他 イワチドリ(ラン科)セッコク(ラン科)カキラン(ラン科)
ハチジョウショウマ(ユキノシタ科)スカシユリ・ハマカンゾウ(ユリ科)ハコネコメツツジ、センブリ、シマキンレイカ(神津島と御蔵島だけの特産)、テリハノイバラ。省略
お山の教室のために神津島に行っていただき、花々の写真を集め調べて頂きました。更に猛暑中、三頭山の落葉樹イヌブナなどを採取され説明していただきました。また照葉樹スダジイ、ヤブツバキなども持参され「葉がツルツル、テカテカしているでしょ」釜口さんの熱いトークに心が和らぎました。講師の釜口さん、興味深いお話を有難うございました。
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