開催月日:2022年7月20日(水)13:30~15:30の予定(13:00~受付開始)
講師:近藤雅幸(新ハイキングクラブ副会長・山行リーダー)
場所:板橋区ハイライフプラザ
定員:30名
受講料:700円(当日受付でお支払いください)
日本の山岳古道の楽しみ「歴史・文化・そして古の人々に思いをはせながら歩く山道・峠道」
今回の講師は、日本山岳会古道調査プロジェクトリーダーで且つ、「地図読み」、「山の樹を知ろう」などでお馴染みの近藤さんに山岳古道の定義・楽しみ方・実際に歩いた古道のお話しをしていただいた。
最初に、山岳古道とはどのようなものがあるのか!
などが有り、一つの古道でもこれらをいくつも兼ねているものがあると説明。
又、修験の道は、山に籠って厳しい修行を行うことで悟りを得ることを目的とする日本古来の山岳信仰で仏教に取り入れられた日本独特なものであったが、明治初年の廃仏毀釈で廃れた。
日本には多くの修験の道があるが、平安時代の中期から後期にかけて、熊野三山は天皇をはじめ多くの貴族たちの参詣を得て、隆盛を極めた。又、入り峰修業とは、役行者が開いた諸山に登って自然の声を経典とし、心身鍛錬することにより、清浄心をみがき出して仏と一体化する修行のことで、熊野の奥駆、出羽三山、英彦山、六郷満山などが良く知られている。役行者の像はいたるところで見られるのはそのためか!
修験道は神仏習合の信仰であり、日本の神と仏教の仏(如来・菩薩・明王)がともに祀られる。
山岳古道の楽しみは、(山岳古道)は本格的な登山と比べると歩行の為の標高差が少ないため中高年でも楽しめる。山岳古道を歩いたり調べることにより地域の文化・歴史を知ることが出来る。人の生活の痕跡や昔の生活を忍び、想像することで文学的な感動を得ることが出来る。地誌、地理、歴史、文化、地質・火山学などの自然科学を楽しみながら解き明かしていくブラタモリ的な楽しみにあふれていると。
その後に自分で実際に歩いた、塩の道(千国街道、秋葉街道)・古甲州道(浅間嶺、大菩薩峠)・八十里越え(木の芽峠他)・登遥の道(金峰山、赤城山、権現岳)などを、スライドを使用し説明する。これらの中には紅葉のきれいな箇所、ブナの新緑のきれいな箇所、歴史上に有名な人が歩いた道等もある。又、石仏や馬頭観音・奇岩等も多くあるので往時を偲んで歩くのも良いのでは!
これから山岳古道を歩いて楽しもうとする人は、塩の道あたりから入っていくのが良いのではとのことであった。講師の近藤さん興味深い話を有難うございました。
JR埼京線「板橋」駅西口より徒歩1分
都営地下鉄三田線「新板橋」駅A2・A3出口より徒歩3分
東武東上線「下板橋」駅より徒歩7分