開催月日:2019年12月17日(火)13:30~15:30
講師:佐藤基明さん(自然公園財団日光支部 日光ビジター センター長)
場所:板橋区ハイライフプラザ
定員:16名
① 日光の自然とその特徴
② 日光の文化と歴史
③ 日光の現状
④ とっておき、日光おススメコース
⑤ 質疑応答
「お山の教室」のエリア研究、自然公園財団の方に講師にお願いする箱根に続いての第2回。
私たちにとっても身近で親しんでいる奥日光を中心とした日光の最近の状況と、ポピュラーなコース以外の講師お気に入りのコースを紹介いただけるとのことで受講者の皆さん、期待してうかがう。
講師の佐藤さんは日光生まれ・日光育ち。今も日光在住で、日光については隅から隅までご存じで、日光愛溢れた講座だった。
冒頭に紹介ビデオを流していただいたので、概要のおさらいができた。日光を理解するには、その自然だけでなく奈良時代から始まる山歩きの文化を絡めて理解すると、その味わいが深く理解してもらえるとのお話。開山の正道上人から始まる修験道。江戸時代の二社一寺の隆盛。明治に入ってイザベラ・バードによる紹介や、アーネスト・サトウのイギリス大使館別荘。日本最初の国立公園の指定や、昭和38年に日本で最初のビジターセンターなど、自然・文化・歴史・運動的な資源があふれていることを、フィルムを交えて紹介いただいた。
最近の日光はご自分の小さいころから見ていた景観とは大きく変わってしまった。笹が矮小化し、戦場ヶ原でも乾燥化が進みズミが増えてしまい、植物の種類が少なくなってしまった。シカ・猪・猿による食害が深刻になっているが、有効な手が打てていない。ビジネスセンター長としての本音のお悩みを吐露していただいた。
次に、我々があまり知らないおすすめコースの紹介をしていただいた。ただし、いずれも現在まで先人によって守り残された奥日光の貴重な自然遺産です。申し訳ありませんが、ルート詳細は独自でお探しください。また、10名程度の少人数で、修験道の遺跡等や貴重な自然の保護に十分留意していただくように!とのことでした。
・御沢金剛峡(ただし、宇都宮大学の許可が必要)
・大多和宿
・寒沢宿
・蓼ノ湖
・スノーシューで行く刈込湖
・冬の奥日光 庵滝
四季折々の日光を、もう一度これまでとは少し違った目で楽しむことができるヒントを沢山いただくことができました。 お忙しい中お話しいただき、ありがとうございました。