開催月日:2017年2月24日(金)13:30~
講師:福永克夫さん(アライテント)
場所:板橋区ハイライフプラザ
参加者:28名
①テント・ツェルトの歴史。
②ツェルトの特徴とその使い方。
③ツェルト体験。
④質疑応答。
大きなザックを担いでの福永さんの登場で、参加者の期待も高まります。まずは、ウィンパー型とドーム型のミニテント(ディスプレイ用)を手に、「テントのイメージはどっち?」というお話から入ります。「ツェルト」はもともとはドイツ語でテントを意味することから、私たちが使う「ツェルト」は狭義に変化して使われている、ということだそうです。かぶるだけで、靴を履いたままで使えるツェルトですが、ポールやストック、立木を使えば普通のテントのように使えます。また、ビバークだけでなく、悪天候の昼食など、さっと出してかぶるだけで安心できる空間が得られるし、使わなければマットのかわりにお尻の下に敷けばよいのです。実際、小さな座布団といったイメージの最新型ツェルトに参加者は驚いていました。(雨具よりよっぽど小さいのです)
一通りの説明のあと、3人に一張ずつツェルトが配られ、その場でかぶってみる体験をしました。小さな空間だからこそ、すぐにその温かさを実感することができました。たたみ方の練習もして、袋に収納し(実際は買った時の袋より、一回り大きなスタッフバッグに入れ替えた方が良いそうです)今度は床に張ってみます。
福永さんは持参のアルミポールで、あっという間に立ててみせました。ストックを使っても自立し、更に専用の内ポール(使えない機種もあり)を使うと居住性は一気に向上します。かわるがわる入ってみてその広さに驚いていました。参加者の多くが所有するものの、使ったことがないという人も多いツェルト。いきなり山の中ではハードルが高いので、自宅の庭などで数時間でもいいから体験してみる、ということが大切というお話でした。
お守り代わりに持ち歩く人が多いツェルトですが、積極的に使うことで山行の形態も確実にグレードアップするなあ、ということが実感できた講演でした。また、今更ながら、道迷いなどで暗くなり行動不能の事態に陥った時、ツェルトがあれば安全に夜をやり過ごし、遭難まで悪化せずに済む、という意味でも持参の大切さを再認識しました。キャンセル待ちの人が出る、人気の講座に、来年また実施のお願いもしておきました。福永さん、ありがとうございました。