開催月日:2013/9/29(日)13:30~15:30
受講料:500円
講師:箱田孝光さん(新ハイ山行リーダー)
場所:板橋区ハイライフプラザ(JR埼京線板橋駅から徒歩1分)
略図は返信はがきに記載します
講師の箱田さんが新ハイキングクラブで奥多摩の尾根歩きを150回実践してきた山行経験から、巡視路の利用の仕方などを解説します。
巡視路を歩くにあたっての注意事項
講座の前後に、箱田リーダー奥多摩山行のDVDが上映され、15分間自然豊かなタワ尾根山行の映像が映し出され、イメージを頭に残しながら、講座が始まった。
箱田さんは都水道局に勤務し、実務で得た経験豊富な内容を披露。奥多摩の水道水源林や巡視路について、特に長沢背稜南側を中心に説明された。水道局の「丹波山区分地図」を広げながら尾根や沢について熱弁をふるう。
奥多摩のブナやミズナラなどの自然林は70%になるという。そのため春、夏、秋の変化が奥多摩の魅力になっている。
奥多摩に関する造詣が深い箱田さんの熱のこもった講演は2時間にも及んだ。奥多摩登山のノウハウだけでなく、奥多摩の知識、教養に結びつく濃い内容であった。
会場を埋めた28人から盛大な拍手の中、箱田講座は終了した。
講座を始めるに先立って、受講者の皆さんがどんなことをご存知かを知りたくクイズをさせていただきました。
Q1.東京都水道局の水道水源林の広さは? |
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1 約2,000ヘクタール(北区の広さ) 2 約20,000ヘクタール(東京都区部の約35%の広さ) 3 約200,000ヘクタール(東京都の広さ) |
A.
(2)が正解。正確には21,631ヘクタール。実は山梨県がその内64%を占めている。 (1)の北区の広さ:2,059ヘクタール。 (3)の東京都全体の広さ:216,600ヘクタール。 |
Q2. 水源林のほとんどは海抜500m程の丘陵地帯にある? |
1 ホント。関東ローム層に覆われた武蔵野台地 2 ウソ。2/3以上は海抜1200m以上の高地に分布。 |
A. (2)が正解。98%が秩父多摩海国立公園に属する山岳地域。 |
Q3. 水源林の天然林と人工林の構成は? |
1 ヒノキ、カラマツ、スギなどからなる人工林が約70%。 2 ブナ、ミズナラ、クリ、シオジ、カエデなどの天然林が約70%。 3 人工林、天然林がほぼ半々。 |
A. (2)が正解。人工林では立地条件に合わせて、天然林誘導型森林と複層林更新型森林に分け、タイプごとに育成しています。 |
Q4. 森林の管理のための作業は? |
1 地ごしらえ、植栽、下刈り。 2 除伐、間伐、枝打ち、主伐。 |
A. (1)も(2)も正解。それぞれの作業内容は以下の通りです。 ・地ごしらえ:苗木を植栽するために森林内の枝や落ち葉を片付けます。 ・植栽:次世代の苗木を植え付けます。 ・下刈り:植栽木の成長を助けるため、草やかん木などを刈り払います。 ・除伐:健全な生育が見られない植栽木を取り払います。 ・間伐:植栽木の本数密度を調整するために間引きを行い、伐採された木は木材として利用。 ・枝打ち:主に森林内の環境を整えるため、植栽木の枝を切り落とします。 ・主伐:苗木を植栽する空間を作り出すために、植栽木などを一部残し他を伐採します。 |
Q5. 水源林内に林道は12路線、74kmあります。 それでは歩道の長さは? |
1 開田高原の信越トレイルとほぼ同じ80km。 2 琵琶湖一周の長さ:235kmとほぼ同じ。 3 青森県八戸市から福島県相馬市までつなぐ「みちのく潮風トレイル」約700kmよりさらに長い。 |
A. (3)が正解。歩道の延長距離はなんと約780km。歩き甲斐がありますし、いつまでも新しい発見ができるワンダーランドなんですね。 |