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新ハイキングクラブ「お山の教室」

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「お山の教室」第138回
『安全登山の為の気象情報の利用方法』

開催月日:2023年12月26日(火) 13:30~15:30の予定(13:00~受付開始)
講師:猪熊隆之さん((株)ヤマテン代表取締役社長)
場所:板橋区ハイライフプラザ
定員:28名
受講料:700円(当日受付でお支払いください)

 

レポート

国内唯一の山岳気象専門会社ヤマテン代表取締役。日本テレビ「世界の果てまでイッテQ」登山隊やNHK「グレートサミッツなど国内外の撮影サポート、山岳交通機関・旅行会社・山小屋などには気象情報を配信、登山実技講座「空の百名山」等、沢山のプロジェクトを実施されていらっしぃます。

1. 山の天気を学ぶ理由

自分が登ろうとしている山については地図や過去の記録、気象リスクをあらかじめ知っておきたい、天気を予想して天気のよい日に登りたいなど天気図や天気予報などの情報を利用したい。但し山麓と山頂では天候が大きく異なる場合もあり、気象による遭難が多発する可能性がある。また、登山ルートによっても気象リスクは異なってしまう。
その為登山前には天気図・地形図を確認して、登山中も雲や風に注意する必要がある。

2. 海側から風が吹くときに天気が崩れる

山で天気が崩れるのは日本海側からたくさんの水分を含んだ空気が山へ登り雲ができ崩れる傾向がある。

3. 低体温症が発生し易い気象条件・低体温症を防ぐ為の方法を知る

風雨や風雪のような気象条件は早くから前兆が表われ比較的容易に予想でき、特に低体温症に至る事故が多発する気圧配置は殆ど同じ条件で発生します。そんな条件では防寒対策をしっかり確保するか計画を中止する必要があります。事故予防をするには、過去の気象遭難が発生した日の天気図を参考に判断する事が一番の近道である。
低体温症が多発するのは低気圧が発達しながら日本列島を通過した後の日本海側の山岳。
すなわち低気圧が北海道の北や千島列島、三陸沖などに抜け,等圧線が日本付近で込み合う形状で特に危ない。
低体温症による事故は、低気圧が通過しているときや通過前ではなく低気圧の通過後に起きている事を認識してください。

4. 引き返しポイントでの判断が重要

強風荒天時に引き返す判断する場所は、森林限界だとすれば第1ポイントになる、次は尾根に出る場所、そして主稜線に出る場所です。引き返しポイントに近づいて来たら空の風・雲の様子を観察して判断する。
引き返しポイントを事前に設定して到達したときに現場の気象状況や事前に入手した今後の予想,・メンバーの疲労度・スピード・エスケープル―トの有無など総合的にチェックして早めの判断で決める事が重要です。

登山者のための気象学(山本三郎氏)は雲に始まって雲に終わる・雲の心をしっかりとつかまえる事が、観天望気術の一番の基礎上達の近道と書いてありました。
講習参加者の皆さんより実際に山に登っての「空見ハイキング」を主催してもらいたいと意見を頂きました。
講師;猪熊隆之さんの講演は、理解し易い話術でファンになってしまいました。大変お忙しい中、長野県茅野市より来て頂きまして、ありがとうございました。

 

会場案内

板橋区ハイライフプラザ

地図

JR埼京線「板橋」駅西口より徒歩1分
都営地下鉄三田線「新板橋」駅A2・A3出口より徒歩3分
東武東上線「下板橋」駅より徒歩7分

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