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「お山の教室」第72回
『感動が得られる山行ルート 〜映画を撮りたくなる山のシーンの数々〜』

開催月日:2018年6月20日(水)13:30~15:30の予定(13:00~受付開始)
講師:茂木実さん(SES映画サロン代表)
場所:板橋区ハイライフプラザ
参加者:19名

 

主な内容

せっかくあの山へ登るのなら、こういうコースを歩くと感動が得られる大パノラマを楽しめますよと、茂木さんが撮られた山岳映画を上映しながら、映画製作に伴うお話をうかがいます。

 

レポート

今回の講師、茂木実さんは、2016年にも「お山の教室」講師として「山岳映画の楽しみ」でご講演いただいた、山岳映画の大御所です。中野や亀戸で30年以上にわたり、山岳映画の上映会を開催し、現在も意欲的に登山を実践される、バイタリティーあふれる方です。今回は「感動」をキーワードにどんなお話が聞けるのでしょうか。

講座の様子 講座の様子

1. こじつけで楽しむ○○アルプス

各地にご当地アルプスは数あれど、茂木さんが偶然見つけた「沼津アルプス」は別格。なぜかと言えば涸沢をぐるりと囲む穂高連峰に(地形図上は)そっくりなのです。配置や各峰の距離はほぼ同じ、ただし、標高は9割引き!「あれが奥穂、その左が吊尾根」と言いながら、低いけれどそれなりに風格のある低山をめぐり、動画を撮る。居合わせたハイカーも二つの地図を見せられて「ほんとだー」とビックリ。「感動」とはすこし違いますが、山登りにはこんな「遊び心」も必要、とおおいに学びました。

2. 感動が味わえる槍ヶ岳登頂ルート

一般的に槍に登る、となったら槍沢からの往復を考えます。しかし、槍沢コースは上部になれば頭上に穂先を見上げながらの歩行で、「感動」は持続しない。だったら、大曲から東鎌尾根に上がり、登降はあるものの槍が見えたり隠れたりで近づいてくる景観を楽しみたいし、それが「感動」につながる、というわけです。さらには南岳でもう一泊し、氷河公園経由で下れば東鎌尾根からのルートも見渡せて感動倍増!となるそうです。

3. 72歳で踏破!大キレット縦走

21歳の時に歩いた大キレットに50年経って再チャレンジ。あの大キレットを撮影しながら歩き、見ているだけで緊張感と集中する楽しさが伝わってきます。最後のBGMの選曲もすばらしく、さすが茂木さん!という思いで見ていました。

4. 私見 桃太郎伝説

これも1と同様、遊び心あふれる仮説。桃太郎と言えば岡山ですが、茂木さんが入手した古い桃太郎の絵には富士山と三つ峠のシルエットが。調べてみたら、岩殿山からの景色とわかり、そこから追究が始まります。地図を広げると、猿橋・鳥沢・百蔵山・犬目…それらしい地名が次々に見つかって茂木さんのイマジネーションはふくらんでいきます。壮大な遊び心です。

5. 八ヶ岳に登らず、八ヶ岳を味わい尽くす

積雪期の八ヶ岳は息をのむ美しさ。寒風吹きすさぶ稜線に立たなくても八ヶ岳の魅力は満喫できます。茂木さんが目をつけたのは中山展望台と中岳。両者ともゆっくり半日行程で雪の八ヶ岳の大展望を満喫できます。残照で朱く染まった横岳西壁は見事でした。

「感動を味わう」ためには、お金と時間をかけ、遊び心を味方にして新鮮な気持ちで山と向き合うべし。全編に茂木さんのこんな思いが満ちた幸せな時間でした。

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